体脂肪率、ちゃんとチェックしていますか?

体重は定期的に測っていても、体脂肪率はあまり意識していないという方は多いのではないでしょうか。「体重は減ったのに見た目の変化が少ない」「体重は標準だが引き締まっているように見えない」などという方は、体脂肪率や、体脂肪率の変化に注目してみると良いでしょう。引き締まったカラダや、痩せやすいカラダつくりには体脂肪率のチェックは欠かせません!今回は体脂肪率についての基礎知識を解説します。

notebook with diet plan and a measuring tape with pills

体脂肪率についての基礎知識

体脂肪率とは

体重に占める体脂肪の割合をパーセントで表したものが「体脂肪率」です。同じ体重で比較した場合、“体脂肪率が低い=筋肉量が多い”ということが言えます。筋肉量が多ければ、その分基礎代謝が高くなるため、ダイエットしながらも筋肉量は維持・または増やすことで、痩せやすくなります。また、脂肪より筋肉の方が重たいので、同じ体重でも筋肉量のある方が引き締まって見えますよ。

ただし、体脂肪は少ない方が良いというイメージがあるかもしれませんが、脂肪細胞には、エネルギーの貯蔵、ホルモンや生理活性物質の分泌、体温の保持や、カラダを衝撃から守るクッションの働きなど様々な働きがあり、少なければ良いという訳ではありません。

体脂肪率の目安

測定された体脂肪率には皮下脂肪だけでなく内臓脂肪も含まれています。内臓脂肪に関しては、基準を超えることで生活習慣病のリスクが高まると言われていますが、体脂肪に関しては健康障害との関連が認められておらず、明確な基準はありません。ですが、成人女性は30%、成人男性は25%を超えると体脂肪量増加と言われており、これを超えると健康面でも注意が必要と言えるでしょう。
また、市販の体脂肪計は、機種により測定(推定)方法や判定基準が異なります。目安として体脂肪計の判定を参考にして、ダイエットに生かしても良いでしょう。

体脂肪率が減らない・増えてしまう理由は?

無理な食事制限による急激なダイエットは、体脂肪だけでなく筋肉まで減らしてしまいます。体重が減っているのに体脂肪率が減らない方は、筋肉量が落ちてしまっている可能性があります。基礎代謝が下がってしまうと、消費できるエネルギー量も減ってしまい、リバウンドしやすくなる危険性もあります。
食事内容の工夫とともに、筋肉量を維持・増やすための筋トレや有酸素運動を組み合わせることが理想的なダイエットと言えるでしょう。

体脂肪率の測定方法とポイント

測定方法

体重計に体脂肪率測定の機能がついているものや、体組成計などで簡単に測定ができます。カラダに微弱な電流を流して測定する「生体インピーダンス法」というものが主流なのですが、体内の水分バランスの影響を受けやすく、測定値に変動が起きてしまう場合があります。測定値を安定させることで、毎日の変動を確認しやすくなります。

測定値を安定させるには?

カラダの水分量が変化すると体脂肪率が変動しやすくなるため、測定前には体内の水分量が変化する飲食・運動・入浴後は避けましょう。「起床してトイレを済ませた後」や「就寝直前」のタイミングなど、毎日決めた時間・条件で測定するようにしましょう。
また、女性の生理周期によるむくみや体温変化、食べ過ぎや飲みすぎによるむくみなどでも測定値が変化しますので、1日ごとの数値で一喜一憂してしまいがちですが、数日単位で変化を確認すると良いですよ。

体脂肪率を減らすために必要なこと

食事

無理な食事制限は、足りない分のエネルギーを筋肉を分解して補ってしまうため、筋肉量を落としてしまう一因となります。
あすけんアプリでは目標体重になるための目標エネルギー量が自動計算されますので、そのカロリー内に収めることを目標にすると、自分のカラダに必要なエネルギーは確保しつつ体重を落とすことができますよ。
また、筋肉づくりに欠かせないタンパク質の摂取も大切です。低脂肪・高タンパクの食品をとりいれることで、カロリーは抑えつつタンパク質を補給することができます。こちらも、あすけんアプリの摂取栄養素グラフを参考にすると、1日にどのくらいのタンパク質をとっているかを知ることが出来るので目安にしてくださいね。
筋肉づくりに欠かせない【タンパク質】

有酸素運動

有酸素運動は継続時間が長いほど脂肪をエネルギーに変える比率が高まるので、体脂肪減少効果が見込まれます。また、筋力維持にも効果的なので、ウォーキングや軽いジョギングなどを取り入れると良いでしょう。普段の歩き方を見直すだけでも消費量アップにつながりますので、歩くときは歩幅を広げたり、腕を大きく振って歩いたりすることを意識すると良いでしょう。
ウォーキングダイエット

筋力トレーニング

筋肉量を増やすことで基礎代謝が高まるため、痩せやすいカラダ作りのためには筋力トレーニングで筋力アップを目指しましょう。腹筋、腕立て伏せなど、自宅ですぐに始められる方法でOKです。また、日常生活の中で何気ない動作を運動に変えてみましょう。筋肉に負荷をかけることを意識して、筋力アップを心掛けてみてくださいね。
何気ない動作を運動に!ふとした時にできること

体脂肪率を測ることで、筋力アップへの意識が高まり、より効果的にダイエットすることができますよ。早速体脂肪率を測って、ダイエットに生かしてみてくださいね。

 

【参考・参照】
厚生労働省 eヘルスネット <https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/>

 

【執筆者】
コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。

衞藤敬子

管理栄養士
衞藤敬子

ページトップ