疲れやむくみでお悩みの方に!カリウムを効率的に摂り入れるコツ
カリウムにはナトリウムによる血圧上昇を抑制したり、細胞の浸透圧を調整することで体内の水分のバランスを調整する働きや、ナトリウムと相互に作用して筋肉の動きを正常に保つ働きがあります。
令和元年度の国民健康・栄養調査によると、1日のカリウムの平均摂取量(20歳以上)は男性で2439mg、女性で2273mgと、目標量(18歳以上)の男性3000mg、女性2600mgを下回っています。(※1)
通常の食生活では欠乏症は起こらないといわれていますが、不足するとカラダがだるくなったり、食欲不振、不整脈などが起こりやすくなります。
疲れやむくみでお悩みの方はひょっとしたらカリウムが不足しているのかも・・・!?
⇒栄養士がアドバイス!むくみの原因と対策
カリウムを豊富に含む食材
カリウムは、ほうれん草・モロヘイヤなどの野菜や、里芋・じゃがいもなどのいも類、キウイ・バナナ・アボカドなどの果物に多く含まれています。
その他、乾物や納豆などからも摂ることができます。
効率的に増やすには
汁物はぜひ野菜を具だくさんで!
カリウムは調理で煮汁に溶け出しやすいミネラルです。汁物にはいも類や野菜も入れて具だくさんにすれば効率よく摂取できます。汁物は塩分が高いのでカリウムを同時摂取してバランスをよくしましょう。
サイドメニューにプラス
カリウムは水に溶けやすい性質をもっているのでそのまま食べられる納豆やとろろ、サラダなどもよいでしょう。また、切り干し大根やひじきなどの乾物にも多く含まれています。
- 納豆(1パック=50g) 330mg
- とろろ(小鉢1つ=80g) 472mg
- トマト(中半分=100g) 210mg
- アボカド(中1/4個=30g) 180mg
- 切り干し大根(小鉢1つ=乾燥10g)350mg
- ひじき(小鉢1つ=乾燥5g) 320mg
おやつに果物を
果物も生で食べられ、また美容にもうれしいビタミンCも豊富なのでおすすめです。100%果汁ジュースやスムージーでも手軽に摂ることができますね。
ナトリウムとカリウムは一緒に働き、<ナトリウム:カリウム=1:2>の比率でとることで、体内の水分濃度を正常に保つ役割をしています。このバランスが崩れると、ナトリウムがうまく排出できなくなります。病気を予防するためにも、効率よくカリウムを含む食品を摂り入れましょう。
【参考・参照】
(※1)厚生労働省 令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要<https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf>(最終閲覧日:2021/01/05)
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)多量ミネラル<https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586565.pdf>(最終閲覧日:2020/03/31)
【執筆者】
コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、これまで50社以上の企業で健康アドバイザーを務める。
現在は、「あすけん」でのサービス開発に携わるかたわら、大手メーカー等での講演や健康イベントの企画・運営等、幅広く活躍。
管理栄養士
井上 祥子