授乳中とにかくお腹が空く理由は?おすすめの間食と食事のとり方のコツ
とにかくお腹が空く授乳中。育児の合間についつい間食をしてしまう方も多いのではないでしょうか。授乳中の間食は必要なものではありますが、あまりにも多すぎると体重の心配や、栄養面の心配も出てきます。今回は、授乳中におすすめの間食や、食事と間食のとり方の例をご紹介します。
授乳中はどうしてお腹が空く?
授乳中にお腹が空きやすくなるのは、
・母乳でカロリーが消費される
・活動量が増える
・食事量が少ない
などの理由が考えられます。
母乳の分泌量は1日平均780mlとされており、517kcal(※)ものカロリーになります。517kcalというと、1食分ほどの目安であるため、授乳中にお腹が空くのは当然といえます。
また出産前のカラダが重たい状態に比べ、育児中の方が活動量も高いと考えられ、消費カロリーが増えるのもお腹が空く一因になります。
さらに、体重を戻そうと食事を減らし過ぎたり、育児の忙しさから食事がおろそかになったりすると、「とにかくお腹が空く!」という状態を作りかねません。
※:ただし、517kcal分を余分に食べて良いというわけではなく、体重減少分のカロリーを考慮して、授乳中は350kcalをプラスするのが目安となっています。
空腹感を減らす授乳中の食事のとり方
間食をとりすぎないためには、まずは3食の食事をしっかりとることが大切です。とくに主食(米、パン、麺など)をボリュームアップしてみると、お腹が空きにくくなります。
たとえば「妊産婦のための食事バランスガイド」を参考にすると、白米の量は1食200~250gほどとってOKです。多いように感じるかもしれませんが、お腹が空きにくくなり、結果的に間食を減らせるメリットがあります。間食が多い方や空腹感がつらい方はまず試してみてくださいね。
またおかずや野菜もしっかり食べ、できる限りバランスよく食べられるようにしましょう。
⇒産後の食事の準備が大変!簡単にできてバランスも整う食事のアイデア
授乳中におすすめの間食
間食は食事で足りない栄養を補う意味もあるため、なるべく食事に近いものを選ぶのがおすすめです。もちろん菓子類も食べて問題ありませんが、お楽しみ程度に少量にしておきましょう。
それでは授乳中におすすめできる間食をご紹介します。
果物
果物は食物繊維やビタミンが摂れ、菓子類に比べるとカロリーも低くなります。
バナナなどの皮をむく手間がかからないものや、そのまますぐに食べられる冷凍フルーツをストックしておくと良いでしょう。
さつまいも
さつまいもは食物繊維やビタミンCが摂れるだけでなく、腹持ちが良いことも魅力です。
おすすめは炊飯器でまとめて蒸して、冷凍しておくこと。手軽に作れ、いつでも食べたいときにふかし芋が食べられます。
炊飯器を使ったさつまいもの蒸し方は、こちらのレシピの中でご紹介しています。
⇒砂糖不使用のスイートポテトのレシピ♪低GI値のさつまいもで満足おやつ
おにぎり
おにぎりをまとめて冷凍しておくと、取り入れやすくお腹も満足する間食になります。
忙しい中、片手で食べられるのも良い点です。ストックしておくと食事の準備が難しいときにも重宝しますよ。
ヨーグルト
ヨーグルトは不足しがちなカルシウムが摂れるため、授乳中に意識して取り入れたい食べ物です。
なるべく甘さ控えめのものを選ぶか、プレーンタイプに冷凍フルーツなどをあわせて食べるのがおすすめです。
授乳中のつらい空腹は、工夫次第でやわらげることができます。また間食の内容も、なるべくカラダにやさしいものを選ぶようにしてみてくださいね。
【参考・参照】
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)
厚生労働省 妊産婦のための食事バランスガイド<https://www.mhlw.go.jp/content/000788598.pdf>(最終閲覧日:2022/6/30)
【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。
管理栄養士
広田 千尋