インスリン活性と糖代謝をサポート【クロム】
クロムは、カラダの中のさまざまな代謝に関わっており、健康を維持するためには欠かせないミネラルです。肉や魚・野菜など幅広い食材に含まれています。
クロムの働き
インスリンの働きを高める
血糖を調節するホルモンであるインスリンの働きを強める作用があります。そのため、糖尿病を予防する働きがあると言われています。
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代謝を助ける
糖代謝・脂質代謝をサポートする働きがあります。
中性脂肪や悪玉コレステロール値を改善する
血中の中性脂肪や悪玉コレステロール(LDL)値を改善し、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病を予防します。
クロムの摂取目安量
クロムの目安量は、男性・女性(18歳以上)ともに10μg/日です。(※1)
過剰摂取が続いた場合
通常の食事からとるクロムは、吸収率が低いため過剰になることはありませんが、過剰摂取が続いたときは、吐き気や下痢、睡眠障害などがみられることもあります。
不足が続いた場合
血糖値が高くなり、糖代謝と脂質代謝が悪くなることで、糖尿病・高血圧・動脈硬化などの原因となります。
クロムが多く含まれる食材・食事
クロムが多く含まれる食材は以下の通りです。(※2)
がんもどき(中1個70g) | 6μg |
ゆでそば(一人前200g) | 4μg |
ひじき・乾燥(5g) | 1μg |
わかめ(ひとつまみ10g) | 2μg |
あお海苔(大さじ1杯2g) | 1μg |
クロム摂取のポイント
クロムは、インスリンの合成に関わる亜鉛と一緒にとると相乗効果があります。
血糖値が気になる場合は、クロムが豊富な魚介類や緑黄色野菜、亜鉛が豊富な食材を積極的にとり入れましょう。
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〈亜鉛を多く含む食品〉
牡蠣・うなぎ・チーズ・豚肉・鶏レバー・ごま・卵黄など
また、クロムと亜鉛はビタミンCを含む食品と一緒に摂ることで吸収率がアップします。
サプリメントのような高濃度のクロムを含むものを長期にわたり摂取した場合の健康被害が報告されています。サプリメントでとり過ぎないように注意しましょう。
【参考・参照】
(※1)厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)〈https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html〉(最終閲覧日:2020/5/14)
(※2)文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)〈https://fooddb.mext.go.jp〉(最終閲覧日2022/4/5)