「ゼロカロリー」なのにカロリーあり?!食品表示の事実
最近は、「ノンカロリー」「カロリーゼロ」「カロリーオフ」といった炭酸飲料水、スポーツ飲料など多く見かけるようになりました。しかし、これらの食品は実際にカロリーが「ゼロ」でなく微量に含む場合があります。
それではなぜ「0kcal」と表示しているかというと、食品に関する法律に関係してきます。 食品衛生法、JAS法、薬事法、健康増進法などがあり、それぞれの法律に基づいてさまざまな規制があります。
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エネルギー量に関する表示のルール
エネルギー量は、以下のように表示できることになっています。
「カロリーゼロ」と表示できる基準
■100ml当たり5kcal未満
その他にも「ノンカロリー」が当てはまります。
「カロリーオフ」と表示できる基準
■100ml当たり20kcal未満
その他にも「低カロリー」「カロリー控えめ」「ダイエット」が当てはまります。
栄養成分の内容量が一定基準を下回っていれば、「無」「ゼロ」「ノン」「レス」と表示できます。例えば、500ml当たりのカロリーが24.9kcalの飲料水でも「0kcal」と表示できるのです。これはスティックシュガー2本分(1本3g)のカロリーに相当します。
また、カロリーを下げるために、人工甘味料を使用している食品もあります。食品添加物として使用を認められている砂糖のような甘味のアスパルテームや砂糖の約500倍の甘味をもつサッカリンといった、天然では存在しないものがそれにあたります。 そのほかにもさまざまな人工甘味料があります。化学的な添加物によるカラダへの悪影響も報告されているので、とりすぎには注意をしましょう。
「0kcal」と表示している商品は一定基準を下回っているということで、本当は「0」ではない場合があります。フレーズだけではなく成分表示をみることも大切ですね。
0kcalのコーヒー・お茶
無糖のコーヒーやお茶でも0kcalの飲み物は多数販売されています。飲料でカロリーがない代表は“水”ですが、実はコーヒーやお茶は厳密に言うとカロリーがあるのです。
ブラックコーヒーのカロリーは100gで4kcal、緑茶は2kcalとわずかですがあります。市販されている無糖の缶コーヒーも100gで4kcalというエネルギーは一緒なのですが、 市販品の栄養表示基準で「100gあたり5kcal未満の食品は、0kcalと表示してよい」 という基準があるため、缶コーヒーやお茶のカロリー表示は“0kcal”になっています。
0kcalの清涼飲料水
清涼飲料水の「カロリーゼロ」は本来はカロリーがあるものを化学的な添加物で“0kcal”にしています。 カラダのためにも、とりすぎには注意をしましょう。
【執筆者】
コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
管理栄養士
衞藤敬子
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