あすけん栄養士が実践中!今日からできる脂質カット方法10つ
ダイエットや健康づくりのために、摂りすぎに注意したい脂質。脂質は1gあたり9kcalあるため、脂質を減らして適正量にするだけで、ダイエットや健康づくりをサポートしてくれます。
無意識にオーバーしている場合もあれば、たんぱく質を増やそうとして肉類や乳類などをたくさん食べてオーバーしてしまう場合もあるなど、過剰になってしまう原因はさまざまです。
野菜たっぷりのバランスのよい食事はもちろん大切ですが、それ以外にどのような方法があるのでしょうか?
今回は、あすけん栄養士が実践している脂質カット方法を「食材選び編」「調理編」「メニュー選び編」に分けて10つ紹介します。たくさん出たアイデアの中から、取り組みやすいものを10つに厳選しているので、自身に合った方法をぜひ見つけてみてください。
【食材選び編】脂質カット方法
まずは食材を選ぶときに実践したい、脂質カット方法をお伝えします。
大豆製品や卵をとり入れる
たんぱく質源の食材を選ぶ際は、大豆製品や卵を中心にとり入れるようにしてみましょう。たんぱく質を摂るために肉類を増やしてしまうと、脂質の摂りすぎにつながってしまいます。
豆腐や厚揚げ、卵は肉料理のかさましにも使えるので、脂質を抑えながら満足感を出してくれます。
肉類は脂質の少ない部位・種類を選ぶ
肉類を選ぶ際は、脂質の少ない部位・種類にしましょう。
・鶏肉:むね肉やささみを選び、皮は外す
・豚肉・牛肉:ヒレ肉や赤身肉を選ぶ
・牛肉:国産牛より脂質の少ない輸入牛を選ぶ
鶏肉の皮や、バラ肉(カルビ)は脂質が多いため、脂質を抑えたい場合はなるべく控えるようにしてください。
加工肉(ソーセージ・ベーコン)は極力減らす
ソーセージ・ベーコンなどの加工肉は脂質の摂りすぎにつながりやすいため、なるべく減らすようにしましょう。
100gあたりの脂質は、ソーセージは30.6g、ベーコンは19.4gです。鶏ささみは1.1gであることを考えると、かなりの量であるといえます。脂質の少ない鶏肉や豚肉、または卵や大豆製品などを選ぶようにしましょう。
牛乳は低脂肪にする
コップ1杯(200g)あたりの脂質は、普通牛乳は7.6gに対し、低脂肪牛乳は2.0gです。低脂肪牛乳にするだけで、小さじ1杯分以上の脂質を減らせます。
特に毎日飲む方は脂質を減らしやすいポイントなので、一度見直してみましょう。
パッケージの脂質の量をチェックする
商品のパッケージに脂質の量が記載されている場合は、量をチェックしましょう。
18~64歳の健康な方の場合、脂質の1日あたりの目標量は、下記が目安となっています。
・男性:59~88g(1食あたり19~29g程度)
・女性:44~67g(1食あたり14~22g程度)
自分の必要な量以上に含まれているものは、避けるようにすると脂質を減らせます。
【調理編】脂質カット方法
続いて、調理するときに知っておくと便利な、脂質カット方法をお伝えします。
基本は「蒸す」「焼く」「煮る」にする
調理は「蒸す」「焼く」「煮る」にすると、油を使わずに、または少量で調理できます。炒め物や揚げ物は油を多く使うため、思っている以上に脂質を摂ってしまう恐れがあります。
もし揚げ物をしたい場合は、週に1回までなどと頻度を決めるか、次に紹介する工夫をとり入れてみてください。
衣に米粉を使う
肉や魚を焼いたり揚げたりするときに使う衣は、米粉を活用してみましょう。
小麦粉や片栗粉で衣をつける場合に比べると、油を吸う量が少なく済むことがわかっています。
揚げずにオーブンやグリルで焼く
から揚げやフライなどの揚げ物料理は、オーブンやグリルで焼くようにすると、脂質を大きくカットできます。少量の油をハケなどで表面に塗ってから焼くと、カリッとしておいしく仕上がります。
【メニュー選び編】脂質カット方法
最後は、メニューを選ぶときに取り組みたい、脂質カット方法を紹介します。
洋食・中華より和食を選ぶ
和食を積極的に選ぶようにすると、脂質をカットできます。和食に比べると、洋食や中華料理はバターや油を多く使うため、脂質を摂りすぎやすくなります。
・カレー、シチュー、酢豚⇒肉じゃが、豚のしょうが焼きにする
・クリーム系パスタ、ラーメン⇒うどん、蕎麦にする
・クリームスープ⇒味噌汁にする
「迷ったときは和食にする」という風に決めておくのもよいかもしれませんね。
パンよりご飯を選ぶ
パンはバターなどの油脂を使うものが多いため、なるべくご飯を選ぶようにしましょう。特に甘い菓子パンや総菜パンは、思っている以上に脂質が含まれています。
例えば1個あたりの脂質の量は、チョコデニッシュは30.6g、ウインナーロールは19.9gです。おにぎり(梅)の脂質は0.4gなので、おにぎりにするだけで脂質の量をかなり抑えられます。
もしパンを選びたい場合は、食パンやロールパンなどのシンプルなパンを選ぶようにし、バターやマーガリンはなるべく控えるようにしましょう。
今日からでも取り組みやすい、脂質カット方法を10つ紹介しました。できそうなものはありましたか?脂質を適正量にするのは、ダイエットや健康づくりに欠かせないポイントです。ぜひ取り組みをはじめてみましょう!
【参考・参照】
文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)
【執筆者】
管理栄養士。病院、保健センター、保育園で幅広い年代の栄養サポートに携わる。現在はフリーランス管理栄養士として、ライターやレシピ制作を中心に活動中。あすけんではコラム執筆などを担当している。HP:https://hirotachihiro.com/
管理栄養士
広田 千尋
- ダイエットの知識
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