40代のあなたへ!不調が気になりはじめたら意識したい食べ方

仕事や家事、育児に忙しい40代。不調を感じやすくなることもあり、カラダのケアについて気になる方も増えてくるでしょう。中でも食事に関しては、小さな積み重ねが将来の健康を左右するといっても過言ではありません。今回は40代のあなたに向けて、健康や美容、不調解消に役立つ食べ方のポイントを紹介します。

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40歳以降のカラダの変化

40歳を過ぎるころ、目に見えない部分でカラダの変化がみられるようになります。

40代は卵巣機能の低下から女性ホルモンの分泌が低下してくる、いわゆる「更年期」という時期に差し掛かります。ホルモンバランスの変化からさまざまな不調があらわれやすくなるのです。

また加齢による体力の低下から疲れやすさを感じたり、筋肉量の低下からむくみや冷えにつながったりすることも。また肌の調子が整いにくくなると感じる方もいるでしょう。

加齢やホルモンバランスの変化は避けられない部分ではありますが、食べ方で対策できる部分もあります。早い内から対策しておくことで、10年後、20年後の健康を支えてくれますよ。

40代以降の女性が意識したい食べ方

40代以降の女性が意識したい食べ方について、詳しく紹介します。

疲労感対策になる食べ物を取り入れる

ビタミンCは、不足することで疲労感の原因となることが知られています。

鉄は貧血の対策に、ビタミンCは肌のコンディションを整えるためにも必要です。忙しく食事が偏ってしまうと不足しやすい栄養素ですので、意識的に取り入れましょう。

【鉄を含む食べ物】
レバー・卵・牛もも肉いわしカツオあさり納豆豆腐小松菜ほうれん草干しいちじくドライレーズン…など

【ビタミンCを含む食べ物】
キウイフルーツいちごレモンパプリカブロッコリーさつまいも…など

大豆製品をとる

大豆製品に含まれる大豆イソフラボンは女性ホルモンと似た働きをすることが知られており、更年期障害の症状のひとつホットフラッシュ(のぼせ、ほてり、発汗)の頻度を減少させることが知られています。

また大豆製品はコレステロールの低下に関わったり、腸内環境を整えたりするなど、さまざまな働きが期待されます。

とくにたんぱく源が肉類中心になりがちな方は、大豆製品を意識して取り入れましょう。

【大豆製品】
納豆豆腐大豆・おから・豆乳味噌…など

抗酸化作用のある食べ物をとる

肌をわかわかしく、また健康を保つために役立つのが抗酸化作用のある食べ物です。

抗酸化作用とは、活性酸素の働きを抑えたり取り除いたりすることを指します。活性酸素は免疫機能や感染を防ぐ大切な働きをしてくれる一方で、増えすぎると細胞にダメージを与え、肌のしみやしわなどの老化現象の原因のひとつになります。

ほかにも活性酸素は動脈硬化やがん、免疫機能の低下にも関わることも知られています。美容や健康づくりのために、積極的に抗酸化作用のある食べ物を取り入れましょう。

【抗酸化作用のある食べ物】
ビタミンC:パプリカキウイフルーツブロッコリー…など
ビタミンE:ナッツ類・植物油…など
ポリフェノール:赤ワイン・コーヒー・緑茶・ブルーベリー…など
β-カロテン:にんじんパプリカ…など

冷えの対策にカラダを温める食べ物をとる

冷えの対策のひとつとして、東洋医学で考えられている「カラダを温める食べ物」を取り入れる方法があります。

東洋医学をもとにした薬膳料理では、食材の持つ働きの種類が5つに分けられており、中でも熱性、または温性にあたるものがカラダを温めると考えられています。冷えが気になる方は、このような食べ物を取り入れてみるのも良いでしょう。

【カラダを温めるとされる食べ物】
しょうがにんにくかぼちゃ玉ねぎカツオラム肉牛肉…など

むくみ対策に野菜たっぷりを心がける

むくみの原因はさまざまですが、食塩の摂りすぎによるむくみはカリウムの摂取が役立ちます。これは、カリウムに余分なナトリウムを排出する働きがあるからです。カリウムは野菜や果物、芋類に多く含まれます。

またカリウムには血圧を下げる働きもあるため、健康が気になる40代以降は積極的に取り入れたい栄養素です。

【カリウムを含む食べ物】
バナナキウイフルーツアボカドトマトほうれん草じゃがいも納豆…など

今回は食べ方を中心に紹介しましたが、ほかにも十分な休息や適度な運動も大切です。また不調が続く場合は、一度医療機関の受診が勧められることもあります。何かと忙しい40代ですが、ときにはカラダの声に耳を傾け、カラダを労わってあげましょう。

 

【参考・参照】
一般財団法人 女性労働協会内 (厚生労働省委託事業)働く女性の健康応援サイト<
https://joseishugyo.mhlw.go.jp/health/menopause.html>(最終閲覧日:2022/7/30)
公益社団法人 日本産科婦人科学会/公益社団法人 日本産婦人科医会 産婦人科診療ガイドライン―婦人科編<https://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_fujinka_2020.pdf>(最終閲覧日:2022/7/30)

【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。

広田 千尋

管理栄養士
広田 千尋

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