【PR】チーズの秘密は「発酵」にあり!優れた機能と理想的な取り入れ方

チーズはカルシウムの含有量が豊富なうえ、吸収率がほかの食べ物に比べて高く、低糖質高たんぱくであり栄養豊富な発酵食品です。不足気味のカルシウム補給に、また糖質を抑えたいときなど、さまざまなシーンで私たちの健康を支えてくれます。今回は、チーズの歴史をはじめ、優れた機能や理想的な取り入れ方についてご紹介します。

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チーズの歴史

チーズの歴史は古く、発祥は紀元前4,000年頃。メソポタミア文明の遺跡でツボに放置した乳が自然に発酵したことが原点といわれています。この「発酵」こそ、チーズが優れている秘密です。

日本への伝来は飛鳥時代といわれていますが、乳利用の文化が途絶えたこともあり、再びチーズが作られるようになったのは明治時代になってからです。昭和に入るころには工場生産されるようになり、徐々に日本にチーズが普及していきました。

牛乳が10分の1に濃縮され、発酵食品であるチーズは栄養が豊富で昔から人々の健康を支えてきています。

チーズの優れた機能

チーズが栄養豊富といわれるのは、具体的にどのような理由があるのでしょうか。チーズの優れた機能を見ていきましょう。

カルシウムの吸収が良く効率的に補給できる

チーズはたんぱく質やカルシウムが豊富で効率よく補給できるため、フレイルや骨粗鬆症の予防に役立ちます。

まずは100gあたりのカルシウム含有量を、牛乳やほかの乳製品と比べてみましょう。

食品 カルシウムの量
プロセスチーズ 1切(20g) 130mg
牛乳 コップ1杯(200g) 120mg
ヨーグルト 1カップ(100g) 120mg

プロセスチーズは1切(20g)で、牛乳コップ1杯またはヨーグルト1カップ以上のカルシウムを含みます。パクっと食べるだけでOKですので、小さな子どもから大人まで、また食の細い方でも手軽にたんぱく質とカルシウムを補給できます。

また原料である牛乳は、ほかの食べ物に比べるとカルシウム吸収率が高いとされており、効率的にカルシウムを摂れます。

牛乳、小魚(ワカサギ、イワシ)、野菜(小松菜、モロヘイヤ、オカヒジキ)のカルシウム吸収率には、どの程度差があるのか見てみましょう。(※1)

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小魚は33%、野菜は19%に比べ、牛乳は 40%と高くなっていることがわかります。

牛乳のカルシウム吸収率が高い理由は、さまざまな説が考えられています。

・カゼインタンパク質が消化される過程でカゼインホスホペプチドを生成し、カルシウムとリン酸の結合を防ぎ、カルシウムの吸収を促進する
・乳糖やリジンが吸収を促進する
・カルシウムとリンの比率が1:1に近いため吸収されやすい

さまざまな説や研究報告があり、複合的な理由も考えられるでしょう。

日本人の平均的なカルシウム摂取量は不足気味ですので(※2,3)、吸収率の良い牛乳が原料であるチーズは、カルシウム不足解消にぴったりの食べ物でしょう。

糖質を抑えながらたんぱく質を摂れる

チーズは製造の過程で乳糖が水分として排出されるため、糖質の量が牛乳より少なく、低糖質の食べ物です。

100gあたりの糖質の量は、牛乳4.8gに比べ、チーズは1.3gと3分の1以下の量です。糖質を控えたい方、ダイエット中の方におすすめできます。

またチーズは牛乳の栄養が濃縮された、高たんぱくの食べ物でもあります。

たんぱく質は筋肉の材料となるため、筋力トレーニングや運動をしている方にはもちろん、高齢者のフレイル(虚弱の状態)予防にも役立つでしょう。

チーズ2切(40g)あたりのたんぱく質は9.1gで、卵1.5個分、鶏ささみ1本分、ブロッコリー11房分にあたります。手軽に食べられるチーズで、これだけのたんぱく質が摂れるのはうれしいですね。

牛乳でお腹を壊しやすい方にも安心

牛乳でお腹を壊しやすい方でも、チーズなら安心して利用できる場合がほとんどです。

牛乳でお腹を壊すのは、牛乳に含まれる乳糖を十分に消化できないことが原因の場合があり、乳糖不耐症と呼ばれます。チーズは製造の過程で乳糖が水分として排出されるため、乳糖の心配が少なくなります。

日本食品標準成分表で確認すると、プロセスチーズ、カマンベール、ブルーチーズは乳糖含有量がゼロになっていますが、カテージ、クリーム、チェダー、マスカルポーネなどのチーズは乳糖が含まれます。牛乳に比べると少ない量ではありますが、心配な方は乳糖を含まないチーズを選ぶと安心です。

乳製品はカルシウム補給に必須ともいえる食べ物ですので、牛乳が合わない方はチーズをとるようにすると良いでしょう。

生きた乳酸菌を含み腸活に役立つ

発酵食品であるチーズには、1gあたり1000万から1億個の乳酸菌が含まれるといわれています。

乳酸菌は腸内で善玉菌として働き、悪玉菌の繁殖を抑えて腸内環境を整えてくれる役割があります。腸内環境の乱れは不規則な生活やストレス、偏った食事が原因で起こり、肥満や糖尿病、大腸がんなどと関連することも知られています。

ただし、プロセスチーズは加工の段階で加熱されるため、生きた乳酸菌が含まれません。「プロセスチーズでは意味がないのでは?」と思うかもしれませんが、乳酸菌は死んでしまっても有効な働きが期待されるといわれているため、腸活への効果が期待できます。

お好みの種類のチーズでOKですので、ほかの食べ物もバランスよく取り入れながら、チーズを腸活に役立てましょう。

チーズの理想的な取り入れ方

チーズは1日1~2切(20~40g)取り入れるのが理想的です。カラダに良いからと食べすぎると、脂質の摂りすぎにつながるため、この程度の量にしておきましょう。

朝食に取り入れてたんぱく質やカルシウムを強化したり、間食の代わりにして糖質やカロリーオフに役立てたりすると良いでしょう。また糖質を控えたいときのおつまみにもぴったりです。

また妊娠・授乳中の方の手軽な栄養補給にもおすすめです。妊娠・授乳中はさまざまな栄養素が必要とされるため、チーズが役立つでしょう。

ただし、海外の原料乳を加熱殺菌していないナチュラルチーズにはリステリア菌という食中毒菌が潜んでいることがあり、妊娠中は控えることをお勧めいたします。

チーズをアレンジして楽しもう!おすすめレシピ

チーズはそのまま食べるだけでなく、料理に活用すればたくさんのアレンジを楽しめます。チーズをおいしく食べられる、おすすめのレシピを3つご紹介します。

下記のレシピはチーズ普及協議会様とあすけんのタイアップメニューとして、栄養価の計算を済ませておりますので、毎日の食事の記録の際にはレシピ名やチーズ普及協議会と検索していただければ簡単にあすけんに登録が可能です。是非お試しください。

こんがりチーズ入りつくね

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チーズを練り込み、こんがりと焼き上げたつくねです。鶏ひき肉のあっさりとしたつくねに、チーズがコクをプラスしてくれます。

材料(4人分)

鶏ひき肉・・300g
卵…1個
塩…小さじ1/4
小麦粉…大さじ1
プロセスチーズ…40g
小ねぎ…2~3本
A
しょうゆ…小さじ2
みりん…小さじ2
酒…小さじ1
砂糖…小さじ1

サラダ油…大さじ1

作り方

1.ひき肉に塩を加え、粘りが出るまで混ぜる。
2.チーズは7~8mmの角切り、小ねぎは小口切りにする。
3.1に卵、小麦粉、2を加え混ぜ、8等分して小判形に形を整える。
4.熱したフライパンにサラダ油をひいて3を中火で焼く。
5.火が通ったらAを入れ、煮詰めてからめる。

大根サラダ

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さけるチーズはサラダにもよく合います。シャキシャキした大根の食感に、くるみが良いアクセントになります。

材料(4人分)

大根…200g
かいわれだいこん…50g
くるみ…40g
さけるチーズ…60g(2本)
A
オリーブ油…大さじ1
塩…小さじ1/3
こしょう…少々

作り方

1.大根は細いせん切りにし、冷水に放しパリっとさせて、水気を切る。
2.かいわれだいこんは根を切り落とし、長さを半分に切る。
3.くるみは空煎りして細かく砕いておく。
4.チーズは細かくさいておく。
5.1~4を軽く混ぜ合わせ、器に盛り、合わせたAをかける。

海苔なっトースト

忙しい朝に!海苔なっトーストsyou

チーズトーストは、納豆と海苔をプラスするとさらに栄養強化になります。朝食の定番メニューにいかがでしょうか。

材料(2人分)

焼海苔(全型)…1/2枚
食パン…2枚
納豆…1パック
出汁醤油(納豆の付属のタレも可)…小さじ1
マヨネーズ…大さじ1
シーチキン…小1缶
ピザ用チーズ…適量
きざみ海苔…適量

作り方

1.海苔を半分(4切サイズ)に切る。
2.納豆と出汁醤油、シーチキンを混ぜ合わせる。
3.食パンに薄くマヨネーズを塗り、1、2とピザ用チーズを載せる。
4.トースターでカリっとするまでトーストする。
5.器に盛り付け、刻みのりをたっぷり振りかけて出来上がり!

チーズはカルシウムを効率良く摂れるほか、糖質を抑えながらたんぱく質補給ができ、さらには腸活にも役立ちます。とくに乳製品をとる習慣がない方は、ぜひチーズを活用しましょう!毎日1~2切を目安にして、朝食や間食などの取り入れやすいタイミングを見つけて、あなたの健康づくりに役立ててくださいね。

 

【参考・参照】
(※1)上西一弘,江澤郁子,梶本雅俊,土屋文安,“日本人若年成人女性における牛乳,小魚(ワカサギ,イワシ),野菜(コマツナ,モロヘイヤ,オカヒジキ)のカルシウム吸収率”,日本栄養・食糧学会誌 Vol. 51 No. 5 259~266,1998
(※2)厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)
(※3)厚生労働省 令和元年国民健康・栄養調査結果の概要<https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf>(最終閲覧日:2022/7/22)
農林水産省 チーズのプロがナビゲート!国産チーズを学ぼう<https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2206/spe1_02.html>(最終閲覧日:2022/7/22)
一般社団法人日本乳業協会  乳と乳製品のQ&A<https://nyukyou.jp/dairyqa/2107_034_318/2>(最終閲覧日:2022/7/22)
文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

【レシピ出典】
一般社団法人栄養改善普及会チーズ普及協議会 おいしいチーズ料理
海苔で健康推進委員会<https://www.nori-japan.com/recipe/6/>(最終閲覧日:2022/7/22)

【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。

広田 千尋

管理栄養士
広田 千尋

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