美肌だけじゃない!飲む点滴「甘酒」のパワーとは
昔から日本に伝わる「甘酒」。お正月や寒い冬に飲むイメージがありますが、夏には「冷やし甘酒」というように、年中目にするようになりました。栄養が豊富なことから「飲む点滴」とも言われている甘酒。この甘酒に期待できることを管理栄養士がご紹介します。
甘酒で得られる効果
栄養補給
甘酒には、食べたものをエネルギーに変えるときに必要なビタミンB群や、必須アミノ酸が豊富です。食事をした時に効率よくカラダに栄養をとり込むことを助けてくれるのです。
また、大量に含まれているブドウ糖が回復を強力にサポート!運動後や夏バテ、産後の栄養補給におすすめです。
美肌対策
ビタミンB2を中心とするビタミンB群は、肌の細胞を活性化させてターンオーバーを促し美肌に導いてくれます。また、甘酒に含まれる必須アミノ酸が肌の乾燥を防いでくれ、米麹に含まれるコウジ酸には、シミやくすみ・そばかすの原因にもなるメラニン生成を抑える働きもあるので、美白対策としても期待できます。
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美髪対策
甘酒に含まれるビタミンB群のなかでも特にビオチンは、皮膚や髪・爪を健康に保つのに必要な成分。また、美肌効果と同様にコウジ酸には、強い日差しなどで傷んだ髪や頭皮を若返らせ、美しい髪を作ってくれるので女性の強い味方です。
便秘対策
甘酒に含まれる豊富なオリゴ糖・食物繊維が、腸内環境を整えて排便を促してくれます。発酵食品としての整腸作用もあるので、腸内環境改善や便秘対策におすすめです。
甘酒の種類は2種類
甘酒には米麹と酒粕の2種類があります。それぞれの違いを比較してみましょう。
米麹
米と麹が発酵する過程でブドウ糖が生まれます。そのブドウ糖が甘みの元となっているため砂糖などは加えません。アルコール分を含まないため、妊娠中や授乳中・お子さまでも安心していただけます。
酒粕
そのままだと甘みがないため、砂糖などを加えて飲むというのが一般的です。そのため、砂糖のカロリー(おおよそ大さじ1杯=35kcal)もプラスされます。
ダイエット中であれば、砂糖を加えない米麹の甘酒が安心といえますね。
甘酒の1日の目安はどれくらい?
美容や健康、ダイエットをサポートする甘酒。しかし、1杯(200ml)あたり160kcalとほどほどにカロリーがあるので、飲み過ぎは太る原因に。
嗜好品の1つとして、1日にカップ1杯程度(約200ml)を目安に毎日摂るのが望ましいです。
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このように、甘酒にはうれしい効果がたくさんあります。
エネルギー補給としてそのまま飲むのはもちろん、スムージーやシャーベットにアレンジしてさまざまなシーンで活用してみましょう。
【執筆者】
コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。

管理栄養士
衞藤敬子