朝にたんぱく質が欠かせない理由って?忙しい朝でも食べられる方法も紹介
朝ご飯を食べている方の中には、おにぎりだけ、パンだけ…などと簡単に済ませている方も多いのではないでしょうか。
このような朝ご飯ではたんぱく質が不足しがち。実は朝にたんぱく質を摂るのは、ダイエットや筋肉作りに欠かせない大切な役割があります。今回は朝ご飯にたんぱく質を摂りたい理由と、忙しい朝でも食べられる方法をご紹介します。
朝にたんぱく質が欠かせない理由
朝にたんぱく質を摂ることで、筋肉作りを助けてくれたり、体温を上げて代謝量を増やしてくれたりします。
筋肉を作るためには、3食均等にたんぱく質を摂ることが大切です。また食事をとることで体温が上がり、代謝量が増えることを食事誘発性熱産生(DIT)といいますが、たんぱく質は糖質や脂質に比べ、DITを増加させてエネルギー消費を促してくれます。
筋トレをしている方や、ダイエット中の方は、朝ご飯に意識してたんぱく質を摂りたいものです。
朝ご飯で摂りたいたんぱく質は約20g以上!
朝ご飯のたんぱく質の目安は20g以上。これは、成人が1日に必要とされるたんぱく質の量が男性60~65g、女性が50gであり、これを3食で割ると約17~22gとなるためです。
体格によって必要な量に差はありますが、おおよその目安として「20g」と覚えておくといいでしょう。
たんぱく質が不足している朝ご飯パターンの例
とはいっても実際、朝ご飯のたんぱく質が不足しているかどうかは自分ではわかりにくいですよね。不足しやすいパターンの例を以下にあげてみますので、当てはまっていないか確認してみましょう。
<たんぱく質が不足している朝ご飯パターンの例>
・納豆ご飯と野菜のみそ汁
・パンとブラックコーヒーだけ
・コンビニおにぎりだけ
・そもそも朝ご飯をとっていない
このようなパターンに当てはまる方は、たんぱく質が不足してしまっています。このような方は次の「朝ご飯でたんぱく質を20g摂る方法」を参考にしてみてくださいね。
忙しい朝でも手軽に!朝ご飯でたんぱく質を20g摂る方法
朝ご飯で摂りたいたんぱく質20gを摂るための方法について、おすすめの食材とメニューの組み合わせ方をご紹介します。
朝のたんぱく質補給におすすめの食材
たんぱく質はご飯や野菜にも含まれるため、たんぱく質がメインの食材から摂りたい量は15g程度。このたんぱく質を補うのに役立つ食材を以下の表にまとめました。
食品名 | 1回あたりの量 | たんぱく質の量 |
卵 | 1個(60g) | 7.3g |
ロースハム | 1枚(20g) | 3.7g |
シーチキン缶 | 2分の1缶(40g) | 7.5g |
納豆 | 1パック(45g) | 7.4g |
豆腐 | 4分の1丁(100g) | 7.0g |
豆乳(無調整) | コップ1杯(200g) | 7.2g |
牛乳 | コップ1杯(200g) | 6.6g |
ヨーグルト | 1カップ(100g) | 3.6g |
ギリシャヨーグルト | 1カップ(100g) | 約10g(※製品により異なる) |
プロセスチーズ | 2切れ(40g) | 9.1g |
この中から2品程度組み合わせることで、たんぱく質をしっかりと補えます。
忙しい朝でも手軽にたんぱく質が摂れるメニュー
紹介した食材を組み合わせて、手軽に食べられる朝ご飯のメニューにはどのようなものがあるのでしょうか。ご飯派とパン派に分け、さらに自炊が中心の方と、コンビニで調達することが多い方の計4パターンをご紹介します。
パターン①:ご飯派(自炊)
ご飯+納豆+目玉焼き+豆腐とわかめのみそ汁=たんぱく質20.4g
パターン②:ご飯派(コンビニ)
おにぎり(ツナ・鮭)+ゆで卵+野菜ジュース=たんぱく質19.5g
パターン③:パン派(自炊)
ピザトースト+スープ+牛乳=たんぱく質23.1g
パターン④:パン派(コンビニ)
ミックスサンドイッチ+ギリシャヨーグルト=たんぱく質21.2g
たんぱく質が入ったメニューを2種類以上組み合わせると、朝ご飯でたんぱく質20gを達成することができますよ。
1日を元気に過ごすためにも欠かせない朝ご飯。おすすめした食材やメニューの組み合わせ方を参考に、ぜひたんぱく質量を意識して取り入れてみてくださいね。
【参考・参照】
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2025年版)<https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316585.pdf>(最終閲覧日:2025/5/1)
文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
※本記事は、2020年11月2日に公開された記事を再編集しました。(2025年5月1日)
【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。

管理栄養士
広田 千尋