さやいんげん|野菜

はっきりとした緑色のさやいんげんは、カロテンを多く含む緑黄色野菜に分類され、炒め物や天ぷら・和え物・付けあわせなど、さまざまな料理に用いられます。料理の彩りを良くする食材として使われるさやいんげんですが、抗酸化作用や骨の健康を保つ栄養が含まれています。そこで、さやいんげんの栄養や栄養素を効率よく摂り入れるコツについてご紹介します。

pixta_15612402_S

さやいんげんの栄養成分と効果

β-カロテン(ビタミンA)

β-カロテンは色鮮やかな野菜に多く含まれる栄養素です。体内に入ると一部はビタミンAに変換され、残りはβ-カロテンとして体内の活性酸素を除去し、老化の防止や動脈硬化予防などに役立つ抗酸化物質として作用します。

ビタミンK

ビタミンK血液凝固作用を持ち、出血を止める働きがあります。また、カルシウムが骨に沈着するときに必要なタンパク質であるオステオカルシンを活性化し、骨の健康を保つ働きもあります。
抗凝固薬であるワルファリンを飲んでいる人は、薬の効果を弱める可能性があるので摂取量に注意が必要です。

葉酸

水溶性ビタミンである葉酸はビタミンB群のひとつ。体内で新しい細胞が作られるときに必須のビタミンで、ビタミンB12と共に赤血球細胞の形成をサポートしています。また、胎児の正常な発育のための重要な役割をしており、妊婦の葉酸不足は神経管閉鎖障害の発症リスクを高め、授乳期では乳児の発育の遅れが見られる場合があります。
赤ちゃんの発育のために!妊娠中に気をつけたい食事のポイント

カリウム

カリウムナトリウムの排出を促し、むくみや高血圧の改善に効果があります。また、浸透圧を均等に保つことで、筋肉の収縮と弛緩が調整されています。
食べ物で解消!むくみに効果のある栄養素と食材

食物繊維

食物繊維は便のかさを増やしたり、腸のぜん動運動を促進したりして便通を改善する作用があります。また、腸内環境を改善し善玉菌を増やして免疫力を高めるほか、悪玉コレステロール(LDL)や血糖の上昇を抑制する働きもあり、生活習慣病の予防にも効果的です。

 

さやいんげんのおいしい食べ方

脂溶性ビタミンであるビタミンKは、油になじみやすい性質を持ち、熱による損失が少ないため、炒め物などの調理法に適しています。どんな食材とでも相性が良いので、彩りとしていろいろな料理に加えてみましょう。魚や肉料理のお皿がさみしいと感じたら、塩茹でして付けあわせに使うだけでも、見た目のおいしさをプラスできますよ。

おすすめレシピ

牛すじの肉じゃが
主役のメイン料理も、カラフルな野菜をプラスすると一層華やかに!

エリンギと牛もも肉のシチュー
熱に強いビタミンKは煮込み料理でもOK!下茹でをして後から入れると、きれいな緑色を維持できます。

 

さやいんげんは料理の彩りとして大活躍する野菜です。不足しやすいビタミンやミネラル、食物繊維をとることができますので、和え物や炒め物の他にも、色々な料理にプラスして活用しましょう。

▼カロリー計算▼
さやいんげんのカロリー・栄養素はこちら

 

【参考文献】
文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)〈https://fooddb.mext.go.jp〉(最終閲覧日2022/7/11)

ページトップ